Case Studies

『CaLabo EX』には、学習意欲を高める力がある

2015/04/10

高大

1964年の開学と同時にLL教室を導入するなど、「語学教育」で名高い獨協大学。2003年にはいち早くCALL教室も導入。当初はさまざまなCALLシステムを使っていたが、現在は8つあるCALL教室のすべてで『CaLabo EX』が稼働中だ。その良さはどこにあるのだろうか。

獨協大学
1883(明治16)年、ドイツ語とドイツの文化の学習を通して国際人を育てるという理念の基に設立された「獨逸学協会学校」が母体。1964(昭和39)年に「獨協大学」が開学され、外国語教育で、確固たる地位を築いてきた。
〒340-0042
埼玉県草加市学園町1番1号
TEL 048-946-1906

授業中フル活用の先生も

 「『CaLabo EX』は授業の最初から最後まで、いつも使っています」

 授業のどんな場面で『CaLabo EX』を使っていますかという問いに、全学共通カリキュラム英語部門の若林玲奈先生から、間髪入れずにこんな答えが返ってきた。中でも、ファイル配布機能、ペアワークやムービーテレコによるリスニング、シャドーイング練習には毎回活用しているという。特に力を入れているペアワークは、お互いの顔が見えない分、集中力を伴った聞く・話す活動が促進される。瞬時にランダムなペアを組み直すことができるので、時間の節約となり、相手を変えて何度もペアでの練習が可能となる。『CaLabo EX』が活躍する場面だ。

円滑な授業を支援するアシスタントの存在

先生の授業の進め方を熟知しているアシスタントがいることで、先生は学生の指導に集中できる。

 授業を円滑に進行させるために、獨協大学では、『CaLabo EX』を操作する専任のアシスタントを授業に配置している。全学共通カリキュラムの英語リスニング科目では、必ずアシスタントを配置。他の言語でも、リスニング科目では、講師から要請があれば配置するようにしており、CALL教室で行われる約200講義中、約8割にアシスタントを配置しているという。

 「アシスタントのおかげで、われわれ教員は授業の進行や指導に専念できます。操作に手間取って、授業時間を浪費してしまうこともありません。『このような練習をさせたい』と希望を伝えるだけで、アシスタントがそれに見合った機能を選んで操作してくれるので、本当に助かっています」と、若林先生は語る。

 アシスタントを配置するねらいは、授業の質の保証にあるという。

 教育研究支援センターの長峰良枝さんは、「ICTが得意な先生もいれば、苦手な先生もいらっしゃいます。先生方のICTスキルの差が、学生たちの学びの差につながってはならない。そのため、LL教室の時代からアシスタントを配置してきたのです」と話す。

 長峰さんによると、「『CaLabo EX』は、操作性がいいですね。画面がスッキリしていて、とても使いやすいです」

 さらに「どのメーカーのCALLシステムも、『この機能があります』とカタログで謳っています。しかし、その機能にたどりつくまで操作が煩雑だったり、使いにくかったりします。その点、『CaLabo EX』は、使いたい機能にすぐたどりつけます」と話を続ける。

 たとえば、ペアワークを行いたい時でも、ペアを自由にすばやく組めて、組み直しもできる。時間を無駄にすることなく、スムーズに授業を進行できるので助かっているという。

講師はもちろん、学生からも好評!

PC画面からの操作だけではなく、コントロールパネルを設置した、AV機器を利用。デジタルとアナログのメリットをフルに活用

 「『CaLabo EX』そしてアシスタントのおかげで授業がスムーズに進行できるため、授業内容の密度が濃くなり、音声・映像を繰り返し視聴するなどの練習量を増やせるようになりました」と語る英語部門代表の辻田麻里先生は、「もう『CaLabo EX』なしで授業はできないですね」と賞賛する。

 さらに「学びをポートフォリオ化できるのも良い」と言う。

 「たとえば1年の最初に録音したスピーキングと、年度終わりのスピーキングとを聞き比べることで、学生は自分の成長を実感でき、講師は一人ひとりの上達を把握して評価し、適切な指導に活かせます」

 学生にも好評だ。入学して初めて『CaLabo EX』を使う1年生は、「これが大学の英語の授業なんだ!」と感激し、オープンキャンパスで見学にくる高校生も、「獨協大学に入ったら、こんな英語の授業を受けられるのか!」と、目を輝かせているという。

 この春には、『CaLabo EX』のバージョンアップを行う獨協大学。早くも先生方からは、「バージョンアップすると、アナライザー(→ 13参照)を使えるようになるんですか?」と、問い合わせが来ているそうだ。

 最後に、若林先生が「私も新しいバージョンが楽しみです。『CaLabo EX』には、学生をワクワクさせて学習意欲を高める力があります。アナライザーなどを使って、学習意欲と効果をより高めていきたいと思います」と締めくくってくれた。

若林先生の授業の流れ

宿題の答え合わせ

宿題として出したTOEICⓇテストの練習問題を使ったディクテーションの解答を画面に表示し、音声を流しながら答え合わせ。

ウォームアップ

講師が用意したウェブ上の学習リソースをドラッグ&ドロップ操作で学生画面に表示。学生同士で、ディスカッションやブレインストーミング。

テキストの練習問題に取り組む

ワードやパワーポイントで作成した教科書の練習問題を各学生PCに配布。まずは教室のスピーカーで一斉に聞いて解いてみる。次に、配布されたファイルをムービーテレコで聞き、各自じっくり解く。

シャドーイング

まず教室のスピーカーで一斉に聞き、講師と一緒にリピート、シャドーイング。その間、アシスタントは音声ファイルを配布。次に、配布された音声ファイルをムービーテレコで開き、各自のペースでシャドーイング練習。

ペアワーク

会話の音声を使った二人でのシャドーイングのほか、スピーキングの要素を取り入れたロールプレイなど。

宿題の配布

アシスタントより、授業で扱った音声ファイルと、宿題としてTOEICの音声ファイルを配布。学生はUSBメモリーにそれらのファイルを移して持ち帰り、課題のプリントでディクテーション。次の授業の冒頭で答え合わせ。

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